Harley Davidson    Sportster (スポーツスター)Sports starではありませんよ

’93 XLH883(修理日記 かも)

 実はこのXLH883は我が家にとって3台目となるハーレーなのだ。
ずっと僕は国産車に乗り継いできたのだけれども、最後に所有した国産大型バイクはスズキのGSX1100KATANAYAMAHAのV-MAXだった。

 V-MAXは前オーナーがXLH1200と買い換えたために中古で譲ってもらったものだったんだけど、一緒にツーリングに行ったときに、なぜハーレーなんかに転向したのか聞いてみたら、「もうスピードを出して走るのは疲れた」というような事を言っていたような気がする。

 実際V-MAXは速かったし、そのパワーは当時としてはそりゃ凄まじいものだったのだ。
 でもV-MAXはフレームが弱く、峠ではそこそこ速く走るもののGSX1100KATANAと比べるとコーナリングが楽しいバイクではなかったので、結局すぐに飽きてしまい前オーナーの薦めによってハーレーXLH1200スポーツスターを新車で購入した。GSX1100KATANAもその資金に消えたし(汗)。

 ←XLH1200スポーツスターはじゃじゃ馬でGSX1100KATANAのように決して扱いやすくはなかったけど、乗っているだけで楽しいバイクだった。「やっぱりみんな最終的にはハーレーなんだなー。」そう思った。

 しかし、そこは誰もが通る道。やがて1340ccのビッグツインが欲しくなってきた。
 どうしてもストロークの短いスポーツスターでは回転上昇が速く、のんびり走るのには適していないのだ。

←アパート住まいだったので毎回2DKのキッチンに入っていたXLH1200(爆)

 当時人気が上がりはじめたハーレーの本を買いまくり、雑誌の売買欄でFL系と交換希望の写真を出したところ、隣の県でショベルヘッドのFLH1200と交換してくれるっていう人が出てきてXLH1200スポーツスターは新車から半年も経たないうちに交換することになった。 

 ところが、その78年のショベルヘッドFLH1200というのは文字通り古いハーレーそのもので、僕はいきなりトラブルの洗礼を受け続けることになってしまったのだ(泣)。

 XLH1200スポーツスターに乗ってバイクを交換し、そのまま200キロの道のりをバックファイヤー起こしつつヒヤヒヤしながら帰宅。

 検切れだったので早速整備♪。オイル漏れが少ないショベルヘッドだぁ〜と喜んでいたら、なんと、ミッションオイルが入っていない!(汗)。これでよく走ってきたもんだ。
 
 それでも仮ナンバー取って無事車検終了。それから色は2回も塗り替えたし、エンジンの無鉛化(バルブシート打ち換え)、腰上OH、ミッションOH、点火系全交換等それはもう書ききれないほどの修理を施した。(総額150万円は使ったかなぁ(汗))それでもショベルヘッドはツーリングの度にあまりに故障が多く、乗っているよりもバラしているほうがずっと長かった(汗)。

 ついにコイツに触発されたのか、嫁さんもGSX750-2KATANA(当時女性で限定解除は珍しかったのだ)から新車の赤いXLH883(一番上の写真)が欲しいと言って購入。

 そして僕のいろんな思い出の詰まったショベルヘッドは、我が家を購入したときに資金の足しのために友人に売却。
 現在友人のものとなって数年が過ぎたが、修理のためやっぱりバラされているほうが多い(笑)。

 と、前置きが長くなってしまったが、この赤いXLH883本当は(!)妻のバイクなわけだ。

 こいつはFLHと違って全然偉そうでもないし、ガソリンスタンドでは250ccとかに間違われたりする。さらにショベルFLHと違ってストロークが短いので、ツーリングではちょっと疲れる・・。でも、FLH乗ってる時って、結構格好とか気にして、ハーレーに乗ってるんだぞーってな感じで乗ってたけど、これはスクーター感覚で気軽に乗れるので、片意地はらなくて済む。サンダル履いてこいつでサークルKに行くのは私です(^^ゞ。
 

その1 ギア抜け編

 これはずっと無故障だったのだが、最近どうも走行中にギアがよく抜けるようになった。いわゆるギア抜け。とくに1速から2速の間でよく抜ける。「ミッションオイル換えればいいよ〜」という友人のアドバイスで換えてみたが状況は変わらず。 
 よく考えてみれば構造的にギア抜けがオイルを変えて直るはずはないと思う。そこでバラしてみることにした。
 

 まずはミッションオイルを抜く。ステップ周りも外す。

 なんじゃこりゃ!ミッションオイルドレンボルトのマグネットにびっしりついた鉄粉。なにか中で起こっているに違いない。(超不安)

 ヘキサゴンボルトを外してプライマリカバーをはずす。プラハンマーでたたいてやるとOK。  外れたあとはクラッチ側のメインシャフトのナットもインパクトで外す。インパクトレンチを持ってなかったので仕方なくホームセンターでインパクトレンチとコンプレッサー(1.5馬力のもの)を購入してきた。

 まあ、家庭に1台あると結構重宝するので前から欲しかったんだけどね。計3万5千円。、


 クラッチ側のナットは逆ネジなので気を付けないといけない。これを無理矢理正転でやってシャフトを折った人を知ってます(笑)。
 できたらクラッチとローターを引きぬく。
 原因判明。なんとこのミッションの1側の軸を止めているボルトが緩んで脱落しかかっていたのだ。

 抜いてみるとあらま、ボルトが踊っていたところの山がなくなっています。

 でもって外したクラッチ側はご覧のとおり踊っていたボルトの頭と擦れて減っている。

 抜けたボルトはこのギアとの間にはさまれているので完全に抜け落ちることはなく、相手を削ってしまい、ここから出た鉄粉がマグネットにたまっていたわけだ。

 スポーツスターのミッションはカセット式なのでボルト5本を緩めると1速メインギアがスプロケットに残ったままこんな風にカポンと取れる。この状態で1速メインだけはクランクケースに残った状態。

 国産車のミッションから考えるとなんと整備性のよいことか。慣れれば20分もあればミッション交換できそう。

 いちおうミッションのギアをチェックしてみるが問題なさそうである。

 実は2000年式からシフトプレートの形状変更によりシフトタッチが良くなっっているのでこの際交換してみることにした。尚、91〜99年式までの883、1200共に交換可能である。これはもともとついているシフトプレートである。梅の花びらみたいな形。2000年式から形状が変わって、ガッシャンと変わっていたギアがシャカっと入る様になったのだ。
 
 外して比較してみると山の形状がまったく違う。フィーリングは確実に良くなる。シフトプレートの交換でギアの入りは多少重みは増えるがギア抜け等は少なくなり、節度の有るフィーリングになる事は間違いない。


 ちなみにこのシフトプレートの品番は33656−90A detent plate
価格は780円

 こちらはオルタネータ側。マグネットがあるので外すのが結構大変である。

 あとはもとに戻して完了。

 抜けていたボルトは山のないところは特に問題ないところだったので、結局 ロックタイトを塗って再使用することにした。結果良好。ギア抜けは皆無になったし、シフトフィーリングも今のスポーツスターと同じ感覚である。

 

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