SUZUKI ジムニー SJ10 日記(番外編2)

 
 

番外編 各種C.D.I. を(欧州車)につけてみたら(その2)。


 WEB読者のNさんから以前に武蔵のインプレを熱く語っていただいたのですが、続編のご報告を頂きましたのでご紹介させていただきます。


 Nさんより

 

 ご無沙汰しております。 以前「武蔵」をいろいろと教えていただいたNです。
 相変わらず60年代の4サイクル4気筒水冷OHVエンジン欧州車に乗っています。
 
 あの後も随分長い間 HIG-01のままの仕様で走っていましたが,今回別のCDIを入手したことをきっかけにして手持ちのCDIがどのようなフィーリングであるのかを確認してみようと思い立ちました。
 
 まずは「武蔵」のHIG-01と武蔵の専用コイルに「pertonixイグナイター」この組み合わせがベンチマーキングになります。
(それ以前の永井のセミトラに戻す気力がありませんでした。)
 
 すべてあくまで本人の体感で数値で表せないものなので他の人からするとちがいがあるのかもしれません。
 但し,いつもお世話になっている修理屋さんにいわせると私のエンジンは非常に掛りが良いとのことです。
 
 話があとさきになりましたが,エンジンは4サイクル4気筒のOHVでおよそ2.0L(ボア88.9_,ストローク80.0_)というややビッグボアの2バルブ・エンジンです。
 ブロック,ヘッドともに鋳鉄。バルブ径はインテーク42_,エキゾースト35_。標準の圧縮比は9.5:1なのですが私の場合はシリンダーを0.3ミリ,ヘッドを1.0ミリほど削っていますので10.:1くらいになっているかもしれません。つまり点火系が重要なポイントになる要素を持っているエンジンです。
 ハイカムも入れています。プッシュロッドなどもクロモリの強化品に交換しており,バルブスプリングも2重にして高回転まで対応できるようにしてはいます。点火時期も標準は上死点前10度ですが23度まで進めています。
 旧い車ゆえキャブレターはSUのツインです。
 
 これで高速道路のようにアクセルのオンオフが激しくないようなところでは5000回転で巡航が可能です。(速度違反ではありますが。)
街中では「武蔵 HIG-01」ですと2速あたりでは5000回転までは楽に上がっていきますがその上の伸びがいまいちという感じで6000までに行くには少し時間が掛ります。(勿論季節によってキャブレター車の場合は大きく変動しますが。)
 
 「武蔵」の亜流と思われる「ロスマンズ」とオートバックスで売られていた「WJR」もほとんど感覚は変わりませんでした。「武蔵」のHIG-03は今のところ作動させることが出来ません。
 
 次にFETのERGのタイプ1を試しました。これもFETの専用コイルを使用しました。感覚はとてもよく似ています。配線もまんま同じですね。
 なお私の場合はCDIの作動する音は運転席では確認できませんでした。(タペットクリアランスが大きいのとエアクリーナーの吸気音のせいでしょうか。
 次にFETのERGのタイプ2を取り付けました。これは配線が少し違いましたがデスビからの信号線を移動させることによって(コイルのマイナスにCDIの線と共締め)始動しました。一応FETに確認をしたところその場所でよいとのことでした。
 これはタイプ1よりはややふけが遅くトルク感も少ないような感じでした。しかしどれもエンジンの掛りは抜群に良いです。
 タイプ2用のコイルを持っていませんのでタイプ1用のコイルを使用しました。
 
 FETのERGを取り付けるにあたって大変だったのは場所の確保でした。
私の車は右ハンドルで右にはキャブと排気管がありますのでどうしても車の左側に取り付ける必要があります。
 「武蔵」のときはコイルの上にCDIを載せていましたがFETのCDIは大きいのでそれが無理なようなのでコイルより前のほうのボデイに穴をあけてそこにステ-を取り付けてこれから取り付ける予定のCDIもそのステーに鉄板を載せることで対応できるようにしました。

 この写真はFET ERG のタイプ2ですがタイプ1も同じような状態で取り付けました。
 
 ここまではCDIってものは皆同じようなものだなあと思っていたのですが,
次にFET ERG の RACING タイプを手に入れました。
 私の車の場合はせいぜい上限が7000回転です。(それも一瞬で大抵は5500から6000で変速しています。)
 それでもこの4気筒水冷OHVエンジン欧州車乗りの中ではまわして走るほうなんですが,このCDIは1万回転以上で真価を発揮するとうたっています。
 
 又コイルは専用コイルではなくて普通のコイルを使って構わないともかかれています。
 普通のコイルって言われても何が普通なのかが私には良くわかりません。
 そこでとりあえず,手持ちの中では割と有名なWAKOテクニカルのゴールド・コイルと組み合わせてみることにしました。
 本来はシルバーコイルが高速型でゴールド・コイルは中速型らしいのですが手持ちに無いものはどうしようもありません。
 配線がわからないので(前の持ち主も良くわからないということでした。)
 またFETに問い合わせて教えていただきました。(FETは非常に親切に教えてくださいます。)
 
 ゴールド・コイルのステーには絶縁物を取り付けるステーがありませんでしたので車体にL型の板をかませて取り付けました。
 箱はボロでしたがCDIはほとんど使われていなかったかのようにきれいです。コイルは結構錆びていますが。
 
 プラグコードは日本製ではなくてアメリカの一応シリコンコードみたいです。(NGKにそっくり。)今時珍しいプラグの先端がネジに対応するやつです。
 絶縁部のコネクターにやたら配線が多いのは他のCDIにも適応できるように余分の配線を入れているせいもありますが私が几帳面ではないことの方が大きな理由ですね。
 
 この高回転用のCDIと中速重視のコイルの組み合わせが意外にも良いんです。伸びます,7000回転まで軽く行きます。
 そして掛り具合も抜群。昨日取り付けたばかりなのでまだほんの印象にしか過ぎないのですが,アイドリングの回転数が150回転ほど上がりました。(私の場合ハイカムをいれていますのでノーマル指定800回転のところを1000回転にしています。それ以下ですとエンジンがギクシャクします。)
 
 
 この状態で暖まると1150から1250回転に回転数が上がります。それが1250から1350回転位に上がりました。
 そのためキャブを調整して暖まった状態で1000から1050回転くらいにしました。
 この場合は朝の一発目の始動では850から950回転くらいになりますが,何とかエンストしないでアイドリングをしています。
 それより何より回転の上昇がシャープになったことが嬉しいです。
 元々燃費はあまり気にしていませんでしたが高速道路ではLあたり10キロは走ります。街中ではLあたり7キロくらいです。
 多分今後はおとなしく走れば街中の燃費は向上するのではないかと思います。
 
 これが「武蔵」HIG-01の頃の写真です。昨年の8月末に取り付けたと思います。パワー・エキスパンダーは結局使えませんでした。
 当時は電流式のタコメーターを使っていましたが,私の不注意で壊してしまい,今は大森の電圧式のものを使っています。
 
 「武蔵」のHIG-01や「FET ERG」のタイプ1,「ロスマンズ」などは複数基試しましたがどれもほぼ同じ状態でした。
 多分既に製造されて20年以上は経過していると思うのですが。
 当時の阪神変圧器の品質の高さには驚かされます。
 
 今後はWAKOのCD1200や旧型品(及びパワーエキスパンダーとの組み合わせ)HKSツインパワー,KOEI赤,黒,ジェスコGTR,同じくラリー,MSDの6AとSSコイル。
 アクセルのでかいコイルなどを試していくつもりですが,(あとウルトラの9250もです。)私的には今の組み合わせでも大満足なのにこれ以上いい組み合わせが出てきたらどうしましょうなどと
夢想している状態です。

 FETという会社はとても親切です。元の阪神がなくなっているのにいろいろ調べてくださいました。
 そのおかげでFET ERG のRACINGも始動に成功しました。

 武蔵と FETのERGはとても似ていると思いました。ロスマンズもWJRも同じようなものです。
専用コイルがへばっているのかもしれませんが,結構低速トルクがあるような気はしますが高回転はそれほどではない印象でした。
 ところがRACINGは性格が全く違いました。低回転はややすかすか状態なのですが,3500回転からの上昇が早いです。
 今の車からするとたいしたことは無いのですが,旧い車ですと変化が結構体感できます。
 大げさな言い方をすれば途中からターボが効いてきたような感じで回転の上がり方が速くなります。
 コイルをWAKOからアクセルのでかいものに換えてみると、これが又結構火が強くなったような感じがします。

 WAKOのCD-1200 タイプTW,BL,S及び旧型の赤いものも試しました。エンジンが掛るかどうかを確認しただけです。
 CD-1200タイプTW,BLはパワーエキスパンダー付でも作動しましたがS及び赤いやつは単体で無いと動きませんでした。
 GESCOのGTRを試したのですがこれが結構快調です。しかしタコメーターが作動しません。でもエンジンは一番元気に回っていたようです。(中には壊れているのかそれとも配線の方法が間違っているのか火が飛んでいないものもありました。)

 WAKOのCD-1200プラスパワーエキスパンダープラスゴールド・コイルはそのうち実走行を行って見ます。やはり2サイクルと4サイクルでは良い印象を受ける機種が違うみたいです。あとKOEI HKS 永井 MSDなどがまだテストできていません。

 考えてみるとかなりな投資をしてしまったようです。おかげで大分電気について判ってきました。WAKOのフルトラもそのうち動かしてみたいと考えています。できることなら同爆をやりたいのですが。

(ロードスターの配線を見ているとたいしたことは無いように思えるのですが,実際のところが良く判りません。)

では また何か違ったものを試して変化が見られたらご連絡します。
 

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