SUZUKI ジムニー SJ10 日記(番外編4)

 
 

番外編 各種C.D.I. を(欧州車)につけてみたら(その4)。


 引き続き「武蔵」以外ののご報告も頂きましたのでご紹介させていただきます。


 Nさんより

 FETのRACINGは上の回転では素晴らしいのですが,下はすかすかです。そこでコイルをそのままにして,CDIを換えるとどうなるかということで,KOEIと永井の9350を試すことにしました。

 KOEIは赤がレーシングで黒がストリート用だということなので、まず赤をFETのRACINGと比較することにしました。
 KOEIは閉磁コイル用でも,開磁コイルでなら使えるが,開磁コイル用は閉磁コイルでは使えないという話なので,(そして外観からはそれを見極めることが出来ないということなので)今取り付けているのが開磁コイルなのでそのまんまでいくことにしました。

 これからいろんなCDIを試すことになるわけなので,取り付け,取り外しが面倒にならないように,すべてギボシ端子に付け替えてやることにしました。
 しかし,手持ちのギボシ端子があっという間になくなります。ということで今日はKOEIの赤のみ走行して確認しました。
 昨日までFETのRACINGで走っていましたから,体はそれになれているはずです。

 まずエンジンのかかりが良くなりました。FETのRACINGの場合はちゃんとチョークを引いておかないとエンジンはかかりませんでしたし,エンジンが完全に暖まらないうちは走るのがやっとという感じです。
 

 KOEIの赤は最初だけなぜかリレーでの配線をつないでおかなかったらエンジンがかからず,(この場合はキーをオフにしてもエンジンは止まりません。別にIG ONで通電する配線を持っています。)その後はリレーでの配線を外しても問題なくかかりました。(このあたりの原因は不明です。)(茶色線は使っていません。)
 最初はエンジンがかからなかったときのガソリンが燃焼室の中にたまっていたせいか(これがチョークのかわりになっていたと思います。)エンジンはスターターが回った瞬間にかかります。

 その日のはじめての運転の時はブロックの中の水温がまだ低いためか(チョークは全く引いていません。このあたりはFETのRACINGとは全く違います。)少し加速は鈍いもののトルク感はあります。加速もします。しかし残念ながら伸びがありません。

 アクセルを意識して踏んでも5000回転くらいまでに達する時間がFETのRACINGに比べて明らかに遅い,です。そして上限は街中では6000回転がやっとです。赤でこれなのか?とややがっかり。勿論街乗りではKOEIの赤のほうが乗りやすいです。(これはあとで黒をつけてみて比較することで赤と黒の違いがわかると思います。)

 私のKOEIの赤の結論(コイルを換えていない状態では,という条件付ですが。)すごく乗りやすいCDIです。中速域までなら文句は無いでしょう。高回転ではFETのRACINGにも武蔵のHIG-01にも劣ります。常識的に車に乗る人には良いCDIであるといえます。

 コイルのコードに巻きつけている赤い線がリレーを経由してIG ONで12Vがかかる線。
 最初はこれをつながなければエンジンがかかりませんでした。
 赤線がたくさん集まっているところのうち1本は(一番左の線です)IG ONで12Vがかかるようになっています。
 (武蔵やFETのタイプ1などではこの線は外しています。)
 赤線のところの赤白線は多分オルタネーターに繋がっているのだろうと思います。(これを外すとチャージランプが点灯しなくなるようです。)
 右側の薄緑の線が集まっているところはフルトラの信号線がきているところです。大森のタコメーターも赤と薄緑につないでいます。
コイルのプラスは黄色線,マイナスは青線です。KOEIの配線はぎりぎりまで短くカットしています。

 次の予定は永井の中では一番性能が良いと思われる9350をやる予定です。(9350がすごければ9250もやる価値があると思いますが9350がたいしたことが無ければ9250はパスしても良いかと考えています。)
 KOEIの黒も1基やるつもりです。

 黄色いコイルで使えるCDIを一通り行った後にWAKOに行くつもりです。(今のところ時期は未定)
 最後がブラスターSSコイルの使えるグループHKSとMSDとする予定です。
 GESCOとMSDはタコメーターが作動しませんので,タコメーターが作動するCDIに引き続いて確認をする必要があると考えています。


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 次の段階として,永井の9350にチャレンジしました。
 在庫が切れてしまったギボシ端子を,近くのホームセンターで買い込みました。(60セット買い込みました。・・・1個30セット入りを2個です。)とりあえず各種1基ずつ確認するわけですが,最終的には個体差があるかもしれないので手持ちのものを全部確認するつもりです。
(いつになるかは判りませんけれど。)

 さて,話を戻して永井の昔のタイプの中では一番強力だと思われるCDIです。(同時点火システムは除いてですが。)
 複合放電CDIとうたっています。純正ICフルトラ車用のCDIです。(しかし私の車は元はポイント車,アメリカ製の後付けのイグナイターを取り付けています。)
 いろいろ注意書きが書いてあります。(たとえばIGコイルは交換するな,カーメーカー指定の純正コイル以外使用できないなどと当時の総合カタログ・・・1994年版・・・に記載されています。)
 私の場合は動けばそれでよいのでとりあえず注意書きは無視します。コイルのマッチングも難しいことはわかりませんので今ついているコイルでどうなのか?,という考え方でそのまま進みます。

 私の車は燃料ポンプは機械式です。(燃料ポンプが電気式ならキャブレター車でもキャブのフロートから燃料が落ちていてもイグニションをオンにすればポンプが働いてキャブに燃料を送り込み朝一番の始動も問題はありません。)
 一晩車を置いておくと朝一番の始動はどうしてもスターターモーターを長く回す必要があります。

 これは程度の差こそあれどのCDIにでもおきていました。(この時にチョークを早く戻せるかどうかが,エンジンが暖まるまでに,強い火が飛ん
でいるかどうかの見極めポイントになります。・・・自分で勝手に決めました。)
 9350は複合放電をうたっているだけあって,エンジンを掛けるときにチョークを引く必要はあるものの,エンジンがかかってしまえば,すぐにチョークを戻してもアイドリングが安定しています。
 これは旧いキャブレター車でしかも燃調を薄めにセッテイングしている車にとっては非常に難しい条件です。

 人間の感覚ですが,KOEIの赤も良かったですが,9350は更に良いです。(人間の感覚は鈍感でもあり,敏感でもあります。)
 徐々に変化する事に関しては人間は気がつきにくいのですが,あるものを変化させたりするときには人間は結構気が付くものです。
 走り出す前の9350は好感触です。
 さて,この様子ならアイドリングをしないでも走り出せそうです。水温計の指針が動く前に早速走り出すことにします。(キャブ車には水温補正などという装置などはありません。チョークケーブルがその代わりをしています。)
 チョークは全閉のままです。

 
 かなりぼろいです。作動してほっとしました。
 結構走ります。トルク感ありありです。複合放電がきちんと効いているみたいです。
 流れが比較的良い近くのバイパス道路に入ります。その頃には水温計の指針もそこそこ上がってきています。側道から車を合流させます。

 流れに乗ってちゃんと走ります。下からのトルク感はかなり良い感触です。回転計の針を見ながら走ります。伸びもそこそこ良いです。アクセルを強く踏めば6000回転までは回るようです。
 非常に運転しやすいCDIです。さすがに有名ブランドの(過去の)最高価格品です。オールラウンドに使えるCDIです。
 注意書きと全く異なった仕様での使い方でも良いフィーリングです。普通のエンジンに取り付けるのならこのCDIで充分でしょう。
 安く手に入れることができればお勧めの品だといえます。

 私の場合も普通に街乗りに使うならこれは手元に置いておきたいと思いました。(MDIが私の車につくかどうかが気になり始めています。)
 

 誰かに「何か良い点火装置は?」と聞かれた場合にお勧めできる,万人向けのCDIですね。

 やはり4ストロークと2ストロークではインプレッションが違ってくるみたいです。多分フリクションの少ない1990年頃のエンジンならもっと上の回転まで回ると思います。
 今のところFETのRACINGのような特異な性格のCDIはほかにはまだ見付かっていません。

 さて次に何を試すか考え中です。このままこのコイルで続けるか,WAKOのゴールド・コイルに行くか,MSDのコイルに行くか。


  素晴らしいです!(涙)。私以上のマニアとして認め、C.D.I.キラーの称号を差し上げたいと思います(爆)。  精力的に実験レポートをしていただいて嬉しいです。

 なにが凄いかって、最初にNさん から武蔵の配線を教えて欲しいと言われて僭越ながら説明させていただいたときには、C.D.I.というものが何かということからの始まりでした。
 ところが、1年程度でこうやってご自分自身で配線図もない状態から配線を見つけ出して車にセットできるようになるなんて凄すぎます。Nさんは私からすると年齢的にかなりの大先輩にあたる方なのですが、それだけにまさに脱帽ものです。

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