SUZUKI ジムニー SJ10 日記(2)
 
ついに念願のジープが 

 かくしてジムニーを手放してしまった私はついに長年憧れであったジープを買うことを決めたのだ。早速ヤフーオークションで近くの県の人が61年の紺色のJ53を出品しているのを見つけ、27万円で落札した。

 この車はなんと8ナンバーが付いており、リアゲートのところに合板を貼っただけで書籍展示車両という変わった名目で、拡声用アンプもついてないのに広報宣伝車の基準をパスしていたのである。いちおう電動ウインチもついていた。

→の写真は査定に行く前のウインチをはずしたJ53


 
早速トラブル

 とりあえず、へたっていたバッテリーを新調し、乗り始めたが、どうも気になるところがあった。ブレーキが片効きするのだ。調整で直るのではという同僚の言葉を信じて1ヶ月ほどしてからディーラーに持ち込んだが、そこでとんでもないトラブルが見つかった。

 前のオーナーが泥濘地を走行後、洗わずにそのまま走っていたのだろう。ドラム内に砂がはいったままで、アウタードラムがとんでもなく偏摩耗していたのである。修正不能。要交換。当然そんな車両なのでシャフト部分のシールは泥が入り込んですべてイカレており、修理代は25万円と算出された。

 これだから素人オークションは怖い。どうしよう。またオークションで売るのは簡単だが、そんな状態を知らなかったと売るのはいかにも非道である。
 
 このままでは乗れないし、いっそのこと自分のところで修理ができる業者に売ってしまおうと、近くの高くていい加減だと評判の四駆の店で査定してもらうことにした。もちろんブレーキのことは何も言わず電動ウインチもはずしておいた。とりあえず、洗車してピカピカにワックスをかけてから持ち込んだ。

 査定ではひととおりボンネットの中や車内などチェックされた後、店の従業員が言った。「あーうちはジープはたくさんあるからねー。あまり高くは取れないんだけどねー。うちのジープの下取りならとりますよ。でも せいぜい30万が限度かな。」「・・・え?30万ですか??はい、売ります!!」ふたつ返事で決定し、その場で次のジープの購入を決定した。車はJ54昭和63年製 フラットフェンダー付き  総合計80万円。
 
  でもやはりとんでもない店というのは評判どおりで、事前に指摘しておいたにもかかわらず、ナックルのブーツが破れたまま グリスでごまかして車検を通して納車されてしまった。
 あとで見つけて文句を言ったが、車検は通っているからうちは関係ない などといわれる始末。部品代くらいは出すから直してくれと言ってやっとしぶしぶOKしてくれた。

 岐阜/愛知県のみなさん。○○オートで車を買うときは気を付けた方が良いです。 (o^^o)。ちなみに私の下取りしてもらったJ53はその後大特価35万円という値段でいろいろとアクセサリーを取り付けられて店頭に並べてあった。

 この店はスクラップのジープが山積みされているので部品流用は楽勝のはずであるがブレーキはちゃんと直してから置いてあるのだろうか(^_^;)??
 

 さて、なぜこのフラットフェンダー付き昭和63年製J54を購入したかというと、店頭で軍用カラーとのことでOD色に塗ってあったからだ。

 迷彩はもう結構だが、私はOD色大好きなのだ。相沢耕平のジープもODだったしね。ただ、このODもあとでわかったことだが、この 塗装は○○オートで座席シートもろともマスキングもろくにせずぶっかけで1回のみ塗装してあるだけで、爪でひっかいただけで元の銀色がでてくるといったお粗末な塗装であった。

 それも下地処理も、ペーパーがけさえもしない状態で塗装してあるのだ。なんていい加減な店だ!!。

 
 それでも電動ウインチを載せ替え、ヤフオクで買った軍用アンテナとODのスコップを取り付け、またまた部隊番号を入れ、星のマークも入れた。無線機も積んだ。どこからみても軍用ジープ!。ミリタリーマニア垂涎!でもやはりこれに乗ってスーツで公務に行くのは抵抗があった(笑)。
 
 またまた売却

 これには数ヶ月ほど乗っていただろうか。ある人がヤフオクの出品の仕方を教えてくれと相談に来た。そのときたまたま私はパソコンに取り込んであった自分のジープの写真を掲示し、ぜったいに売れないだろうという値段を付けて出品の方法をシミュレーションして教えてあげた。

 が、あまりいい出来だったので、他の人にも見てね〜とジョークのつもりでしばらく公開していたのだが、なんと入札がはいってしまったのだ。

 全然売る気がなかったのだがあまりにいい値段だったので、後で述べる心境の変化もあって結局売ってしまった。ちなみに95万円の提示価格だったのだが、取りに来られた際に値切られてしまい90万になってしまった (汗)!!。
 


 心境の変化

 さてさて、また私は自分の足を探さなければならなくなったのであるが、ジムニーからジープ2台を乗り継いで私は気づいたことがあった。

 結論をいうとジープは自分にはでかすぎておもしろくなかったのである。それに比べてSJ10はなん と楽しい車だったであろうか。
 あのポンポンという軽快な2ストエンジンの音といい、可愛いサイズといい、雪の上でのドリフトの楽しさといい、やっぱり私にはSJ10が性にあった車だったのである。

 本文とは関係ないが右の写真はなんと仮面ライダーの立花さんが乗っているジムニー
 

 ジムニーはその小ささ故に、JB23と変化した現在でも、最も悪路走破性の高い車の一つである。
 私のSJ10は、最高速度こそ75km/h出るのが精一杯で、長距離運転は苦労したがその軽い車体と重量バランス、低速トルク特性によって、海岸の砂地や砂丘などスタックしやすい場所でも、パジェロやランクルなどの重量級四駆を横目に何事もなかったように軽やかに走破できた。
 重量級四駆は、エンジン等のスペックをみる限り高性能な車に見えるのだが、ジムニーに比べ大きすぎる。泥濘地などでは、車重はもとより車輪の上下左右動が走破する能力を決める。

 こんなとき小さなジムニーは、そのトレッドの狭さを活用して自在にライン取りしながら前進できる可能性が高い。
車の性能はトータルバランスであり、快適さも必要だが、悪路走破性を謳い文句にしているクロカン四駆の場合、
必要な時に必要なところへ確実に行き着ける、先ずこれが優先されるべきだと思う。
 

 さて、そんな回想をしながらまたもや私のSJ10探しが始まり、ヤフオクをチェックする日々が続いた。
 何度か入札してみたものの、思った値段ではなかなか良い車両が買えず、3ヶ月ほどたった頃、今乗っているサンドベージュのSJ10を見つけた。

 その車は綺麗にオールペンされており、リアゲートとフロントウインドウ枠、ウインカーレンズなどは新品、フリーソロのマニホールドにアーシング、その他もろもろ極めて綺麗に復元されていて、フルレストア費用総額75万円もかかったというやつだった。
 希望落札価格はそのころのSJ10の相場としては高かったが、写真だけで車両も見ずに即決。数日後陸送されてきたSJ10は思った以上に程度はよく、スタンドでも新車に間違えられるほどの車であった。

 しかし、楽しいジムニー生活を送れると思ったのもつかの間だったのだ。

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