SUZUKI ジムニー SJ10 日記(3)
 
 いきなりデフオイルが。

 仕事で夜に市民に講習をするためにSJ10で出かけた。公用車に乗り換えて行って、庁舎に帰ってきたとき、ジムニーの下に水たまりを発見した。

 どこの水だろう?と思いながらよく見るとオイルであった。それもにおいの強いデフオイルである。??と思いながら下回りを見てみるとナックル 付近からのように思えた。

アクスルシャフトのシール切れか?でもこんなにもれるわけないし・・。とりあえず、その場においたまま帰宅し、次の日庁舎前の整備屋さんに持っていった。

 衝撃の事実

 昼過ぎに整備屋さんから連絡が来た。とりあえず説明を受ける。下回りではデフ、ミッション、トランスファすべてのシール部分からオイルがひどく漏れていた。 泥などが入り込んだまま走行していたのだろう。
 またまた前回のJ53(61年)の二の舞である。さらにウオーターポンプ 自体からも水漏れを発見。
 そのままディーラーへと入庫となってしまった。

 これだから素人オークションは怖い。またまたどうしよう。またオークションで売ってもこんな値段はつかないだろうし、第一オイルだーだー漏れのままでは売れるわけもない。ここで腹をくくり、どうせ直すならすべて悪そうなところは交換してこいつととことんつきあっていこうと決心した。
 

 長い待つ日々・・・・。

 とにかくSJ10は古い車で、修理屋がディーラーであろうと修理用の部品がない。ない部品は他車から流用か、1品製作である。
 代車のスターレットがすっかり自分の車のようになってしまった頃、3ヶ月かかってやっと直ってきた。
 さすがにミッション、エンジンもおろして整備したということですべてのシール部品 と摩耗しそうな部品は新品に交換されていた。

 ミッション含めフルオーバーホール破損ギア交換、ウオーターポンプアッセンブリ交換、そしてラジエターも修理されている。
 気になっていたマニホールドからの排気漏れも直っていた。

 修理代締めて30万円也!!。ボーナスはなくなった(泣)。
 

エアコン欲しい

 さて、ひとまず快適なSJ10になったところで前から実現したかったことがあった。ジムニーは暑い。なにせエアコンがないのだ。この後のモデルSJ30には社外品のエアコンがあったということであるが、SJ10には取り付けれる場所もない。
 しかし、とある掲示板でSJ10にエアコンを付けたという話を聞いた。やればできる!といつもの調子で、何も考えずまずヤフオクでエアコン付きのSJ30を新潟で発見し、落札した。(8万6千円也 。なお交通費等で3万円(汗))
 
 電車で見に行ったがこいつは非常に調子が悪くエンジンの回転が上がらず、アイドリングが安定しない。
 目的はエアコン
なのでひとまず代金を払い、なんとか自走で自宅まで帰ってこれたのはよかったが、次の日外出しようとしてブレーキをかけたとたん、バキバキと異音が。
 ドラムブレーキを開けてみるとブレーキシューが割れ、ばらばらになっていた。とりあえずプラグ、ポイント、コンデンサー、そしてブレーキシューを交換した。

 エンジンは見違えるように軽く回るようになったが、どうもブレーキの戻りが悪い。結局マスターシリンダーのオーバーホールまでする羽目になった。(総費用9千円)

 早速調子よくなったSJ30からエアコン(エバポレーターですな)とコンプレッサー、コンデンサー、さらにそれを回すためのプーリーつきのファンを取り外す。
 そしてSJ10についていたファンをSJ30に取り付けた。SJ30は手を入れたので結構愛着が湧いていたが、嫁さんにも反対されたので仕方なくその後ヤフオクで売ってしまった。( 9万円也。)
 

 
 
 さて、SJ30から取り外したパーツを見ると、コンプレッサーは大きく、エアコンコンデンサーなどどう考えてもSJ10のエンジンルームに収まりそうにない。
 ホースも痛んでいて使えそうになかった。知り合いの電装屋に相談した結果、新しい小型のデンソー製のコンプレッサーを使うことにした。
 そのほうが部品交換の際も入手しやすくてよいとのこと。
 エアコンコンデンサーも 使えないので小型のものにする。
 これはSJ10のラジエターをオフセットしてその間にいれようとも考えたが、どうみても入らない。コンプレッサーをエンジンルームの隙間にいれ るだけでも、現在のラジエターがじゃまで困難を極める。仕方がないのでエアコンコンデンサーはエンジンルーム下側に取り付けることにした。

 結局位置的には一番ベストと思われたウオーターポンプの下でさえコンプレッサーが入るスペースがなく、今までオルタネータが付いていたところにコンプレッサーを付けて、 そこにあったオルタネータはウオーターポンプの下に移した。苦肉の策である。
エアコンコンデンサーが独立してしまったため、電動ファンと一体になった小型のものをエンジンルーム下部に取り付けることにした。


 

 ↑これがエアコン付きのSJ30のエンジンルーム。ボディサイズが大きく、余裕がある。
右下にみえるのがコンプレッサー。ラジエターとコンデンサの2枚がグリルの後ろについている。

  エアコンの構成部品は、コンプレッサー/コンデンサー/レシーバー(リキッドタンク)/エキパン/エパポレーター/低高圧ホース&パイプで構成されている。

 ただ、あとで専門家に聞いてわかったことだが、私がやりたかったラジエターとコンデンサーをフロントグリル後に一緒に置いてファンで冷却する方法というのは、パワーがある電動ファンの製作が技術的に難しかった一昔前の時代の発想とのこと。

 現在は電動ファンの改良によって独立したラジエター等に強制的に風を送ることが断然効率的で性能アップが図れるため、このように別に設置するほうが冷却効果も全然違うし良いとの事であった。
 それと同じ理由で最近はエンジンのラジエターについてもほとんどが電動ファンになっているのだ。納得。

 

 
エアコン取り付け前のSJ10エンジンルーム↑と取り付け後のエンジンルーム→
エアクリーナー下のオルタネータがコンプレッサーに変わっているのがわかるでしょうか。
 Impression

 さて、動作させてみるとすこぶる良好である。エアコンを入れてもほとんど回転落ちがない。ということはパワーがあまり喰われていないということである。新型のコンプレッサーにして正解である。

 実際、体感的にもパワーダウンは感じない。ただし問題は電流である。純正の大きさのバッテリーでは容量が 心許ない。
 アイドリング状態でエアコンを付けてファンを回し、ヘッドライトを付けるとマイナス10Aである。オルタネータは純正が30Aのもので交換はしていないが、余裕があれば50Aとかに交換したほうが良いと思う。

 本当はアイドルアップの機能を持たせればよかったのだが、予算の関係上取り付けできず、結局夜間は人間足踏み (ヒールアンドトゥ)アイドルアップ機能 (o^^o)とアイドリング時ヘッドライト消灯を守ればなんとかなりそうである。 バッテリーは容量の大きい40サイズを載せた。バッテリーブラケットはそのままOKである。
 

↑ ウオーターポンプの下に移設したオルタネータ 。
下にエアコンコンデンサーが見える。電動ファンが下にあり、
エアを下に吸って出すようにしてある。

 小型なのに思ったより効率的なようで、グリル裏に入れるよりも結果的に良かったようだ。



 
 

 エンジンルーム下側に取り付けたエアコンコンデンサー。牽引フックを切断して取り付けた。とりあえずデフよりは上についてはいるが、ガードが欲しいところである。

 電動ファンが直に開口しているのでちょっと泥とかが心配ではある。そのうち穴を開けたタンクガードのようなものを付ければと思う。
 

 さて、使用感であるが真夏 の日中、幌のジムニーのドアを開けたときのあの熱感!体験した方ならよくわかると思うが、これがエアコンを作動させるとじきに吹き飛ぶ。そしてこれまた恐ろしいくらいよく冷える。いやあ、SJ10もこれだけでじつに快適になりますな。
 車体が小さいのですぐに冷えてくれるのはいいのだが、、冷風があたる左肘とか左膝が局所的に冷えてしまい、オートルーバーなんかがあるとよろしい(人間快適に慣れるとホントにわがままになってくるものなのね)。それと2ストの排気が少しは車内に入ってくるので、それが循環していてこれまた体にも悪そう(笑)。あと仕方がないがやっぱり加速は悪くなる( まあエアコンの快適さを思えば気にしない)。

 惜しいのは、せっかくの防水仕様のジムニーが水に弱くなったこと。オルタネータの場所がタイヤ 上面より下になってしまったので、もう水に入ることはできなくなってしまった。(ってゆうか、入ったこともないし、今後も入るわけがないとは思うのだが、設計者の思想を受け継ぐことが出 きず、ちょっと残念。)本来、ジムニーは電装系がすべてタイヤよりも上にあるので、タイヤが水没するくらいの場所でも難なく行けてしまうのだ。(私が行ったことは ・・ 、もちろんない !。

   オルタネータのベアリングを交換しよう

 

 

 さて、古いジムニーを所有している人は多いが、オルタネータに気を遣っている人はそういないだろう。オルタネータのシャフトに はベアリングが使用されており、20年もたったベアリングは確実にすり減って異音がでているはず 、いや出ているに間違いないのだ。強制的に回されているのであまり気がつかないが、ぜひとも交換したい部品である。写真のようにNSK製のものがベアリング部分のみ入手可能。

 型番から注文できるし、交換も2個のみ であり、安くかつ簡単なのでぜひ交換してみてはいかがだろうか。ビックリするくらいなめらかに回るようになり、エンジンパワーも喰われなくて済む。同時に寿命も延びることうけあい。

  ちなみにエアコンであるが、私はSJ30の中古をわざわざ探したが、フォークリフトにつける吊り下げ式のものが新品で入手できるようだ。( エバポレータ本体4〜6万円くらい)
  それにコンデンサ、コンプレッサーなどが必要で新品だと部品代だけで 10万円は軽く超してしまう計算になる。改造工賃を入れると・・・恐ろしい・・。

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